A.女性が「望まない」性的な言動です。
セクハラで問題となる性的な言動はどのような範囲を指すのかは、きちっとした基準を設けて線引きできるものではありません。
あくまで、女性が「望まない」(unwelcome)な言動であるということしか言えないのです。
そのため、同じ言動でも、それを行う男性によって、また捉える女性によって受け止め方が異なり、セクハラになる場合とならない場合が出てくることになります。
なお、気をつけなければならないのは、男性労働者が嫌がらせるつもりがなくても、女性労働者が嫌がっているという場合も多いということです。
肩やお尻、手などを触られても、女性労働者は相手との関係を悪化させたくないために、また、相手のプライドを傷つけまいと気遣って、明確な拒否反応を示さないために、男性労働者は相手が嫌がっていると気づかずに続けてしまうということがあります。
何が性的な言動に当たるかについては男女の意識の違いが大きく異なるところでもあるので、男性労働者は相手の気持ちを思いやり、やってもいいか迷うことは控え、自分の妻や娘がされて欲しくないと思うことは決してやらないようにすることが大切です。