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デリヘルでの盗撮の示談金~風俗トラブル相談

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1、デリヘル利用で盗撮がばれて、損害賠償を払え、払わないと警察に訴えると脅迫された!!

風俗店でのトラブルで、慰謝料、示談金を払え、あるいは、女の子が辞めてしまうから損害賠償しろなどと言われ、保険証や運転免許証といった身分証のコピーをとられてしまう、あるいは、お金を払うまで身分証を預かっておくなどと言われる・・・・・・こういうケースはよくあります。では、デリヘルでの盗撮は犯罪になってしまうのでしょうか?

 

(1)盗撮に関連する法律は迷惑防止条例、軽犯罪法だが・・・・・・

盗撮に関連する法律はまず各自治体にある迷惑防止条例があげられます。しかし、ほとんどの自治体の同条例では、「公共の場所」での行為を要件としています。つまり、公共の場所での盗撮は迷惑防止条例違反になる可能性がありますが、公共の場所でないところでの盗撮は、この条例違反にならないということです。
ラブホテルや自宅はプライベートな空間ですから、公共の場所には当たらないと言えます。ですから、これらの場所での迷惑防止条例の適用は難しいと考えられます。ニュースを見ていても、この条例が適用されて逮捕されるのは、駅の階段や電車内などでの盗撮です。駅や電車内は「公共の場所」ですから、ラブホテルや自宅とは状況が異なります。

しかし、絶対かと聞かれると絶対とはいえません。この条例以外にも軽犯罪法があり、その1条23号に窃視の罪が規定されているからです。ただ、この法律も「正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た者について拘留又は科料に処する」とされており、盗撮が「住居などをひそかにのぞき見る」にあたるかどうかは疑問があります。

けっきょく、条例も軽犯罪法も解釈上は微妙な部分がありますが、処罰される可能性は高いとは言えないということです。実際上は警察に持ち込まれても、民事やって下さいという対応になることがほとんどです。したがって、いずれの場合でも刑事事件になる可能性については、解釈上絶対ゼロとは言えませんが、心配するほどでもありません。

 

(2)払わないと刑事事件になる、警察沙汰になるというのは恐喝罪

一方で、店側が示談金や慰謝料を払わないと警察に行くぞと脅すのは恐喝罪にあたります。こちらははっきりしています。もし、あまりにも法外な金額を要求された場合は、できるだけ録音するなど対策して弁護士に依頼したほうがいいでしょう。
もっとも、だいたいこういうケースでは30万か50万円の示談金で店側もはやく終わらせようとします。いっぽう客のほうも、家族にばらされるんじゃないか、会社、職場にばらされるんじゃないかという不安で30万円や50万円であればさっさと払って終わりにしたいと考えることが多いようです。
対処法として、面倒なことになることを避けるため示談にするのは間違ったことではありません。ただ、根本的に解決できるかどうかは示談書をきちんと作成できるかどうかにかかっています。

 

(3)示談書作成について

①相手が用意した示談書でだいじょうぶか?

店側が示談書を用意していることがありますが、それはほとんどあてになりません。その示談書には、秘密保持義務は入っているでしょうか?身分証のコピーについて破棄したことを約束する確認の文言は入っているでしょうか?店側は誰がサインするのでしょうか?また、この示談金以外に債権債務はないという主旨のいわゆる「精算条項」は入っているでしょうか?
ちなみに精算条項というのは、示談金が30万円なら、この30万円以外に請求することはないという確認の条項です。これがないと終わったことになりませんから安心できません。
示談書の作成は店のいうなりにならず、行政書士などに依頼し、代行してもらうか同伴してもらうことをお勧めします。

②もし法外な金額が書かれた示談書にサインさせられてしまったら!?

もし店員の男性に脅され、「300万円を払います」などといった書面にサインをさせられてしまった場合は、できるだけはやく内容証明郵便で取り消しの意思表示を通知しておくことをお勧めします。民法96条1項では、「詐欺又は
強迫による意思表示は取り消すことができる」となっています。内容証明郵便を出しておけば、相手はそれ以上請求してこなくなるのがほとんどです。仮に請求されたとしても早い段階で内容証明を出しておけば、強迫されたという主張が認められやすくなります。

 

2、風俗店でトラブルをさける対策

風俗店でトラブルになるとわかっていても、同じことをやってしまうのが男の性です。しかしながら、一定の対策はあります。それは風俗店を利用するときは身分証や携帯電話を持って行かないことです。そうすれば、何かあったとき個人情報を知られてしまうことはありません。個人情報を知られなければ、法外な金銭要求をされにくくなります。

 

3、風俗トラブル事例集(プライバシーの配慮から、多少内容を修正してあります。)

■デリヘルで盗撮をしようとしていたら、簡単にみつかってしまった。そのときたまたま持っていたノートパソコンを取り上げられ、示談金50万円を払うまで返さないと言われた。パソコンに会社の重要なデータがはいっていたため、争っている時間がないと判断して、やむなく50万円を支払った。

▶️運がわるかったとしかいいようがありません。いわゆるデリヘル店では、盗撮被害が多いため、働いている女性も店の経営者も隠しカメラやビデオの存在には相当警戒しています。インターネットに流出させられてしまうという恐さもありますから、この辺は店側にも言い分はあるでしょう。しかしながら、パソコン等の私物を取り上げて、金銭を要求するのは完全に違法行為です。私の依頼人も抗議をしましたが、外国人女性2人に一方的にまくしたてられ、まるで話が通じなかったようです。

パソコンを取り戻すのが先決だと判断した依頼人は、高すぎるものの50万円はやむをえず支払うことに決め、当方に示談書の作成を依頼されました。本件は、緊急で依頼を受け、その日の夜に指定の場所に示談書を持参して同行し、署名捺印をもらいました。

ちなみに、このとき苦労するのが、相手の身分証を確認することです。こういう店で働く女性は、身分証をみせることを拒否することが少なくありません。このケースの場合、依頼人は見ないことを条件に、当方だけが確認させていただくということでやっと了承を得ました。これを理解してもらうためだけで2時間ほどかかりました。

 

■いわゆるファッションヘルスの風俗店で、盗撮がばれ、10万円を払うことになった。やはり、店の事務所で免許証、保険証のコピーをとられ、店の用意していた書類にサインさせられた。次の月曜日に10万円は持参することになっているが、そのときにきちんとした示談書にさしかえたい。

▶️10万円と額はさほどでなかったため、依頼人はお金よりもやはり身分証のことを気にされていました。基本的に、風俗で遊ぶなら、身分証や携帯電話などの個人情報がはいっているものは、店にいくときに持っていかないようにしたほうがいいでしょう。

さて、このケースでもやはり示談書を当方で加筆修正し、秘密保持義務などを入れ完成させました。依頼人は、相手を刺激したくないので、自分一人で10万円と新しい示談書を持って店に行こうと思っているが、新しい示談書を見せたとき何を言われるか心配なので、店の近くで待機して、何かあったらアドバイスするなり、示談書の説明をするなりしてほしいということでした。

当日、店の最寄駅にある喫茶店で簡単に打ち合わせをすませ、当方は店で待機していましたが、結局、なにごともなく、依頼人は示談書の差し替えに成功し、身分証のコピーも回収してきました。

外部リンク

デリヘルトラブルについてさらに詳しく
風俗を辞めたい人の相談(退店トラブル)

 

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