A.女性蔑視の考え方や男女間の意識の違いによることが大きいと思われます。
まず、セクハラの背景には、女性労働者を対等な仕事のパートナーとして認めないような女性蔑視の考え方があります。
また、性的なことについては、男女間の意識・常識の差が特に大きく表れます。
たとえば、男性にとってはほんの冗談であったり、自分の言動で女性も喜んでいると思い込んでいることでも、女性にとっては男性の一言で深く傷ついたり、ひどく不快な思いをしているということは多々あります。
男性が「こんなことぐらい」と思っていることが、女性の常識では考えられないような言動であることがあるのです。
性的な関係の強要であったり、女性の胸やお知りに触ったりという行為は、男女ともにほとんどが「セクハラ」であると認めるところですが、もっと極端でないグレーゾーンの行為については、男女の意識の違いが顕著に現れてきます。
たとえば、性的なからかいや冗談、女性というだけでお茶汲みを強要すること、容姿や年齢・結婚のことを話題にすること、食事への執拗な誘いについては、受け取る女性側の意識にも人によって違いがあると同時に、女性がセクハラと感じる平均的なレベルは男性のそれよりもずっと高いことがわかります。
自分はセクハラをしているつもりのない男性も、女性が望まないと感じればそれはセクハラになってしまうのですから、相手の気持ちをよく思いやり、嫌がっていると気づいたらただちにやめるようにすることが大切です。
これは、セクハラに限らずすべての人間関係において大事なことでもあります。
よりよいパートナーシップを築くには、相手の気持ちを自分勝手に希望的に考えずに、想像力をよく働かせて相手に立場になって考えることが必要なのです。