Q.過労死とは、どのようなものを指すのでしょうか。
A.激務で疲労が蓄積した結果、健康障害を起こして死亡することを、過労死といいます。
仕事において、激務と長時間労働が続き、疲労が蓄積していった結果、あるとき心臓疾患や脳血管障害などが起こり、死に至ってしまうケースがあります。
これを一般に、「過労死」といいます。
過労死かどうかの判断は常に難しく、労災保険給付の対象とするかの認定基準も厳しいのが現状です。
つまり、ある人の死が業務上の災害として認められれば、労災保険給付の対象となって、家族は補償を受け取ることができるのですが、業務上の災害によるものではないとされれば受け取れないことになってしまうのです。
Q.夫は明らかに過労死したのに、会社は労働のせいではないとして補償を支払ってくれません。どうしたらいいでしょうか。
A.会社に対して、労災保険の申請を行うために誠実に協力してもらえるように求めましょう。
普段はとても健康で、病気などしたことがなかったのに、最近の過労のせいでなくなってしまったというような場合などで、死の原因は明らかに会社の課した過酷な労働であると確信がもてるようなときがあります。
過労死であることが明らかであるのに、会社がそれに対して誠実な対応をしないときには、内容証明郵便で、労災保険の申請を行うために誠実に協力してもらうことを要請しましょう。
そして、その際には、会社が損害賠償を支払わなかったり労災の申請について誠実な対応をしなかったりした場合には、法的手段に訴える旨を主張するのが有効でしょう。