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名誉毀損

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このページでは名誉毀損に関する相談事例をあげ、関係する法律などについて解説します。

 

相談1:対立関係にある上司から会議で事実に反する中傷を受けた。

まずは名誉毀損罪(刑法230条)についてですが、刑法230条は「公然と事実を摘示し人の名誉を毀損した」場合に当てはまります。会議の席での発言が「公然」と言えるかどうかが問題ですが、判例では、「公然」とは不特定または多数の人が認識することができる状態であると考えられています。また仮に多数でなくても見聞きした者がしゃべり、多数の人に伝播する可能性があれば「公然」だと考えられています。
したがって、会議が少数であっても、それらの者によって伝播していく可能性があれば、名誉毀損罪は成立することになります。
では、損害賠償について定めてある民法709条の不法行為についてはどうでしょうか。名誉毀損罪が成立する場合は不法行為は成立します。名誉毀損罪が成立しない場合でも、違法性があり、故意または過失があれば不法行為は成立します。発言内容がもっぱら貶める目的である場合は違法性があると言えるでしょう。
ただし、発言が公共の利害に関することを公益目的で公表した場合で、公表の内容が真実である場合、もしくは真実と信じたことに相当の理由がある場合は、民事でも刑事でも名誉毀損にはなりません。

 

相談2:近所の人に悪口を言いふらされて困っているが名誉毀損になるか?

人の悪口を言っただけで違法性を問うのはなかなか難しいでしょう。しかし、程度によっては名誉毀損になる場合があります。
主婦の陰口訴訟と言われるよく知られた判例があります。この事件は3人の主婦が原告である主婦について「手癖が悪い」「警察からも目をつけられている」「彼女がきたあと毛皮の衣類がなくなったから注意した方がいい」等々言ったものです。これだけはなく、原告の勤務先にまで電話をかけ、「○○は警察に目をつけられているから注意したほうがいい」などと中傷していました。この結果、原告はいたたまれなくなって退職、転居しました。
ここまでくると裁判所も「町内の単なるお茶のみ話の域を越え、悪意を持った誹謗中傷というべきであって、不法行為を構成する」として3人で計60万円の慰謝料支払いを命じました。
根も葉もないようなデマを流された場合は、まずは内容証明で抗議するのがよいでしょう。それにもかかわらずエスカレートしていくようであれば損害賠償請求の理由になると考えられます。

 

相談3:インターネットの掲示板で名誉毀損された!?

インターネット上の掲示板などへの書き込みは、いわゆるハンドルネームを使っての匿名で書き込みがなされるため、加害者の特定が困難でした。プロバイダーに書き込み削除を求めても表現の自由を理由に拒否されたり、書き込み者を開示するよう要求してもプライバシーの侵害になることを理由に拒否されたりするのが普通です。
しかし、いわゆるプロバイダ責任法が施行され状況は少し変わってきました。
この法律は一定の場合に、プロバイダが違法と思える書き込みを削除しても、責任は生じないとしています。また、一定の場合に、被害者からの発信者情報開示請求の権利も認めています。
これによって、インターネット上の名誉毀損について対応が変わってくるでしょう。

 

相談4:最近話題のハプニングバーに行ったら、勝手に写真を取られて写真週刊誌に載せられた!

自分の肖像を勝手に使われない権利を肖像権といい、今日では当然の権利として認められています。したがって、無断撮影・公表は肖像権の侵害ないし人格権の侵害として損害賠償の請求や公表の差し止め請求ができます。
ただ、肖像権はいつでも認められるとは限らず、表現の自由とのかねあいになります。風景の一部となっている場合、有名人の場合、集会行列のような公の行事に参加している場合などの場合、肖像権は認められません。
このケースは本人の承諾もなく、公共の利害に関わることでも、公益目的での公表ともいえないので、肖像権の侵害になるといえるでしょう。
判例ではスワッピングパーティーに参加した男の全裸写真が掲載され、100万円の慰謝料が認められたものがあります。

 

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