不倫・浮気(不貞行為)

夫・妻の不倫相手への慰謝料請求

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夫(妻)の不倫相手に慰謝料請求できるか!?

結婚すると夫婦は互いに貞操義務を負います。(民法752条、770条1項1号)したがって、不倫関係を持った夫(妻)はこの義務違反を犯したことになり、そして、浮気・不倫の相手はその義務違反に加担し夫(妻)の権利を侵害したことになります。

よって、夫(妻)は配偶者の浮気・不倫相手に対して、不法行為を理由として慰謝料請求できます。

 

不倫慰謝料の相場は?

この手の相談でもっとも多い相談ですが、統計的にみるとだいたい100万円から200万円、少々高いケースでも300万円までに八割がたがおさまっているようです。当事務所で作成する示談書などでもだいたいこのあたりの範囲におさまっています。(※あくまで統計的なお話。金額は個々の事情によって異なります。ちなみに1000万円という判例もあります。)

示談の場合は相手の支払の能力や職業、環境などにも左右されます。たとえば、社内不倫で収入も高い男性に対する慰謝料請求の場合、男性はスキャンダルにされることを恐れて高めの慰謝料に応じる可能性が高くなります。あるいは、ダブル不倫の場合などは配偶者にすでにばれているかばれていないかが金額に大きく影響してきます。相手が配偶者にばれていない場合は、なんとかばれずに決着させようとしますので、これも高くなる場合があります。一方配偶者にばれている場合は、相手の配偶者からも慰謝料請求が始まって四つ巴となり、結局、夫婦間で相打ちになる可能性が高いでしょう。

なお、不倫は法律上、配偶者とその不倫相手との「共同不法行為」ですので、配偶者からすでに慰謝料が払われている場合は、配偶者の浮気・不倫相手に慰謝料を請求したとき、裁判ではすでに配偶者から払われている分については減額される可能性があります。しかし、裁判外で慰謝料を請求し、相手が示談で応じる分にはそのようなことは気にする必要はありません。

 

法外な慰謝料請求と訴訟の損得

法律事務所からの内容証明郵便を受け取ると500万円を請求するなどと書いてあることはよくあります。支払い能力の高い人の場合、すぐに支払ってしまう人もいるようです。しかし、実際に最終的に示談締結するときは100万円から300万円の範囲に納まっていることが一般的です。なぜなら、金額を妥協できない人は裁判をするしかないわけですが、裁判をした場合でも不倫、不貞行為の慰謝料に500万円という判決が出ることは特殊な事情がない限り一般的にはほとんどないからです。とすると結局、例えば裁判をやって判決が仮に200万円であるとすると、そこから弁護士費用を差し引かれ最終的な利益はもっと少なくなります。それならば示談で相手がある程度、判例に照らしても高い方だと言える金額を払うと言ってきた場合は、少しは妥協して示談締結するほうが時間、費用、労力あらゆる面で有利と言えるわけです。また、支払能力がない相手の場合、裁判に勝っても実際に回収できるかどうかという問題もあります。

気持ちの面で許せないという人は採算を度外視して裁判をやるのもいいでしょうが、合理的に解決したかったら判例からあまりかけはなれた金額でつっぱりすぎるのは、時間と労力の無駄づかいに終わることも多々あります。相手の懐具合を計りながら、できるだけ一括払いで早期に支払わせる選択をするのがベターでしょう。

しかし、判例に照らしてもあまりに低い金額を相手が提示してきた場合は、つっぱねて裁判を仕掛けることも視野に入れるべきでしょう。

なお、以上はあくまで一般的な想定でのお話であり、個々の事情に照らして金額は大きく左右されると思います。慰謝料の請求を受けているときに平均値だけをあげてもあまり意味のないこともあります。

 

配偶者の浮気相手に対する慰謝料請求のコツ

不倫の相談には、相手が認めているから裁判になっても大丈夫だという人が少なくありません。しかし、人間は追いつめられると豹変します。物的証拠をチェックすることを怠ってはいけません。

まずは不倫・浮気の事実についての証拠を確保し、次に配偶者の不倫相手と話し合う機会があれば交際を中止する誓約書に署名を求め、そのあと慰謝料請求をするのがよいでしょう。だいたい慰謝料の話をいきなりするとほとんどの相手が不倫関係を否定しシラを切り始めます。そのとき証拠が確保されていなければ裁判を仕掛けても勝てなくなります。最初反省の態度を示して謝っていても、突然豹変する人もいますから油断は禁物です。証拠確保が最優先です。

 

配偶者の浮気相手との示談書のコツ

意外と多い相談に、示談書にサインしたのに慰謝料を払ってくれないというものがあります。示談書をみせてもらうと、法律上、不備があり相手に有利な内容になっていたりすることもあります。

配偶者の浮気・不倫相手と示談が成立したら示談書に面談要求や連絡など一切禁止する条項を入れ、違反したときの違約金の条項も入れておくとよいでしょう。また、相手が遠方だったり、引越しの可能性があるような人の場合は合意管轄裁判所の条項を、慰謝料の支払いが分割払いの場合は期限の利益喪失条項を入れておかなければたいてい回収不能になります。支払が遅れたときの遅延損害金の取り決めもしておいたほうがいいでしょう。なお、事情が込み入ったものや、分割払い条項が入る示談書は、士業に依頼したほうがいいでしょう。

 

慰謝料請求でやってはいけないこと!

不倫、浮気が発覚すると相手憎さから感情的になり、余計なことをしてしまう人が多いようです。配偶者の浮気・不倫相手の会社に電話をかけて関係のない第三者に話を広めたり、○○万円払わないと会社に不倫をばらすと脅迫したりすると、名誉毀損罪や恐喝罪などになる場合があります。そのようなことは控え、冷静に法律的な解決を図りましょう。

 

 

 

 

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